恋桜は 咲き誇る 上巻
第六話 二人きり
翌日の放課後。
私は、会議が行われる学習室に向かった。
そこには、望月君がいた。

「望月君・・・」
「奏でいいよ」
「じゃあ、奏君、花園さんのことはどう思ってるの?」
「別に」
「そっか」

「あのさ、今日、一緒に帰らないか?」
「い、いいよ」
「変なこと、しないよ」
「何言ってんの!」
私がそう言った後、二人で笑い合った。

「でもね、二人で過ごす時間は、大好きなんだよ」
私は、心の中でそう呟いた。
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