【完】そして、それが恋だと知った日。
「い、行けるか聞いてみる。
っていうか、行けるように説得する!」
「お、俺も親説得してみる。」
伊澄くんの恥ずかしさが伝染して。
私も顔が赤くなる。
わあーわあー、どうしよう。
ほんとに、いい感じ……かも。
好きが、加速する。
気持ちがどんどん膨らむ。
期待ばっかりしてしまう。
いい方向に捉えすぎちゃう。
だってそう見えちゃうんだもん。
都合よく考えてるから?
どうしよう。
今、かなり舞い上がってる。
言いたい、好きって。
叫びたい。
我慢、できない……。
伊澄くん、伊澄くん。
今何考えてるの?
誰の事、想ってるの?
誰が、好きなの?
私は、伊澄くんの事好きです。
伊澄くんのこと、想ってる。
一緒かな。
同じ、かな。
隣にいるのに。全然分からない。
伊澄くんの考えてる事全部分かっちゃえばいいのに。
一瞬だけでいいから、覗けたらいいのに。