【完】そして、それが恋だと知った日。
私おばけやしきじゃなくてもいいから別に負けてもいいんだけど。
みんなはそうはいかないだろうからなあ……。
選ばれた人大変そう。


「誰もやるやついないなら先生決めるぞ?」


結局誰もやりたいと言う人はおらず。
先生が決めることになった。
これなら公平だし文句言う人もいないよね。


「じゃあ文化委員、よろしく。」


文化委員の人、かわいそう……。
そういえば、文化委員って誰だっけ。


……あ。
私、だ。


顔を上げるとみんなからの視線が集まっていた。
うそ、でしょ……。
男子って。


田辺くん、今日休みだ……。
最悪。
誰よ、先生に決めさせたの……。
こんなの理不尽だし。


「じゃあ小笠原、よろしく。」


「……はい。」


嫌なんて言えず、結局引き受けてしまう。
ことごとくついてない。
相手の人怖かったらどうしよう……。
先輩だったらもう無理だよ。



< 37 / 207 >

この作品をシェア

pagetop