【完】そして、それが恋だと知った日。
「あれ高橋じゃん。」


「なにすみれ知り合いなの?」


「1年時同じクラスだったやつ。
 毎回怒られてたんだよね。」


「あー、見るからにそんな感じ。
 ってそんなやつがなんで苑田とつるんでんの?」


「さあ?男子の考える事なんてうちらに分かるわけないじゃん。」


「苑田くんって人気なの?」


「真子なんも知らないの!?
 苑田って学年で一番かっこいいって言われてるじゃん。」


「そうなんだ。」


どつき合う男子にぶつからないように端に寄りながら歩く。
バレないようにちらりと苑田くんを見てみると。


……確かにかっこいい。


整ってるし、顔。
女子が騒ぐの分かる。
でも、なんか大きいし。
私、よく分からないなあ。


好奇心が薄れてまたすみれたちの方を見て会話に参加する。
3人で話しながら歩いていると。
どつき合いでとんできた男子の一人が。
1番廊下側を歩いていたすみれにぶつかった。


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