【完】そして、それが恋だと知った日。

「それってもしかして。」


「うん、告ろうと思う。
 春中祭、一緒に回りたいし。」


すみれ、告白するの!?
いきなりの発言にこっちまでどきどきしてくる。
確かに最近いい感じだったし。
ふたりで遊びに行った報告だってされたし。
そっか、ほんとうに告白するんだ……!


「じゃ、じゃあお願いします。」


「うん、ありがと。」


「頑張りなよ。」


「うん。行ってくる。」


よしっと言って高橋くんを呼びに行ったすみれは。
震えていたけど、覚悟を決めていて。
目がきらきらしていた。


すごく緊張するんだろうな。
告白なんて、想像できないや。
すごいな、すみれ。
頑張って、すみれ。


「じゃあ私達、ふたりで春中祭回ることになるね。」


「そっか。ふたりになるんだ。」


「あ、回りたい人とかいる感じ?」


「いないよそんな人!」


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