【完】そして、それが恋だと知った日。
大きな黒い瞳に私が映っていて。
また、胸がぎゅっとなる。
ぱっと視線を逸らして。また下を向いて。
そしてまた、視線を合わせる。
私を、伊澄くんが見ている。
伊澄くんを、私が見ている。
お互いの姿がお互いの瞳に映っている。
私の中に、伊澄くんがいる。
たったそれだけのことに、嬉しくなる自分がいる。
それからはお互い下を向いて。
会話を交わすことなく教室まで向かう。
教室に、つかなければいいのに。
会話をしていなくても心地よいこの状態が。
ずっとずっと終わらなければいいのに。
伊澄くんの隣を歩いていられたらいいのに。
そう思った。
*
その日の夜、私とすみれと理香子のグループメールに
『無事カレカノになりました!』
とブイサイン付きですみれから送られてきた。
すみれも彼氏持ちかあ。
本当に私だけになっちゃったな。
また、胸がぎゅっとなる。
ぱっと視線を逸らして。また下を向いて。
そしてまた、視線を合わせる。
私を、伊澄くんが見ている。
伊澄くんを、私が見ている。
お互いの姿がお互いの瞳に映っている。
私の中に、伊澄くんがいる。
たったそれだけのことに、嬉しくなる自分がいる。
それからはお互い下を向いて。
会話を交わすことなく教室まで向かう。
教室に、つかなければいいのに。
会話をしていなくても心地よいこの状態が。
ずっとずっと終わらなければいいのに。
伊澄くんの隣を歩いていられたらいいのに。
そう思った。
*
その日の夜、私とすみれと理香子のグループメールに
『無事カレカノになりました!』
とブイサイン付きですみれから送られてきた。
すみれも彼氏持ちかあ。
本当に私だけになっちゃったな。