恋ができない私たち
「分かったよう…。どっか行ってればいいんでしょ…。」
少し頬を膨らませて、また、自分の席に戻った。
つまんないなー。
そうすると、三人は、教室を出ていってしまった。
「暇だなぁ。」
そう独り言を呟いたつもりが、他の男の子が私の席にやって来て、囲まれる状態になった。
「さ、佐野さん暇なの?俺もなんだ。俺と話さない?」
「いや、俺と話そうよ。」
「お前らは黙ってろよ。佐野さん、僕と話しませんか?」
!?
全然話したことのなかった人から、それも男子から急に話しかけられた。
いや、友だちが増えて嬉しいけど…。
なにそれって感じだ。急にどうしたの…、話したことないのに…。