恋ができない私たち
~昂輝side~
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俺は狼と千夏に話しかけられていた男とで、大事な話をしていた。
「女子はまだしも、男子は千夏と話すなって言ったよな?」
笑顔を崩さず、ニコニコしながら言う。
「い、いやでも…、佐野さんからだったし…。」
「千夏からだったらいいって言ったっけ?」
「ひっ…」
そんなことより、なにやら教室が騒がしい。
「おい、この話は後だ。教室戻ろう。」
狼がそう言った。