クールな社長の溺甘プロポーズ
「それはお試しっていうか、その」
けれど、それ以上の言葉を遮るように唇は重ねられた。
一瞬触れてすぐ離れて、再び口付ける。優しく柔らかなキス。
それは彼からの確かな愛情を感じさせて、全身から力が抜ける。
されるがまま、押し倒された体は再びベッドに寝転がる。
「……ん……」
漏れた声に、視界の先の彼が愛しそうに目を細めるのが見えた。
重なる唇、触れる肌に愛しさを感じる。
『ダメ』なんて理性をかき消す、ふたりきりのスイートルーム。
静かなその部屋で、彼とキスをしながら思った。
彼となら、結婚してもいい。
ううん、彼とだから一緒になりたい。
それは妥協でも誰かの意見でもない。
私自身が、心の底から求めている。