私の彼氏は小さい先輩
プロローグ
「香?ご飯食べないの?」


「…嫌だ」


かすれそうな声で香が言うと、香の母は扉の向こうでため息をついた。


「振られたのはショックでしょうけど、ご飯くらいは食べなさいよ…」


「…食べない…ほっといて」


香はそう言うと声が聞こえないように布団を頭から被る。


電気もつけずカーテンも閉めた薄暗い部屋。


香は母親がリビングに戻っていくのを確認してから布団から出た。
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