私の彼氏は小さい先輩
「なっ何を根拠にっ!」

「いや、なんとなく態度からそう思っただけだけど…」

恐るべし三年。

香の様子をみて、孝之はまるで面白いおもちゃを見つけた子供のように笑みを浮かべる。

「なに、ビンゴ?」

「〜〜〜違いますっ!」

「ふーん…あ、電車きた」

香が真っ赤になって言い返すと、ひらひらと手を振りながら孝之は電車に乗り込んでいった。


なにあの笑い…


「意地悪いっ…」

だから男の子なんて…

悲しそうに目を伏せた香は、できるだけ孝之から遠い場所に座る。

香が恐る恐る孝之を見れば、ばちっと目があった。

『ビンゴ?』

さっきの孝之の声が頭に響く。

「違うっ…!」

香は、携帯を八つ当たりのようにかばんに押し込んだ。

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