私の彼氏は小さい先輩

「先輩なんか嫌いだ…」
お昼休みに、机に突っ伏したまま言う香に凛は苦笑する。

「私はいいと思うよ？あの先輩」

凛の言葉に、香は大きな音を立てて立ち上がった。
「凛ちゃん趣味悪いよ？！あんなちっちゃい小学生みたいな先輩にっ…！」

「だれがちっちゃいだ、香」

後ろから聞こえた声に、香はギクッとする。

恐る恐る振り向くと、鬼の形相の孝之がいた。
「あ、先輩どうも…」

「あーあーどうも。で？誰がちっちゃいって？」
「うわっ！」

孝之に手を引かれ、教室から連れ出された香。
「ッ離してくださいよ先輩ッ…！」

「あぁ。男子嫌いだっけ？」

手を離して顔を覗き込んでくる孝之の顔は、明らかにからかっている顔だった。
香は顔に熱が集まるのを感じ、思い切り孝之を突き放す。

「やめてくださいッ！」
「え、あ、悪い…」

頭を垂れてしゅんとする孝之に、香は少し可哀想になって孝之に手を伸ばした。

が


ドンッ