私の彼氏は小さい先輩
「はい、成功〜」

ニヤリと笑った孝之の顔は香のすれすれにあって。
ふと横を見れば顔の横に孝之の手があって。

俗に言う壁ドンとかいう状態になっていた。

「〜ッ!」
身長は香の方が遥かに上。
孝之はそれを利用して香を見上げるような形で顔を近づける。

「これくらいでときめいちゃってる感じ?」
「ひゃっ…!」

耳元で聞こえた孝之の低い声に、香は思わず体を震わせる。


「顔真っ赤…」

「〜先輩のバカっ!」

香は孝之の顔を押しのけると、走って逃げていった。

孝之はぽりぽりと頭をかきながら、



「ありゃ?からかいすぎたかなこりゃ…」


と呟いた。


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