私の彼氏は小さい先輩
四
その日の夜
「先輩の変態!なんなのほんとに!バカ!」
クッションをボスボス殴りながら香は孝之への文句を叫んでいた。
あの後、凛に壁ドンされました、なんて言えるはずもなく。
『部活への勧誘』とかなんとか誤魔化して切り抜けた。
しかし、香の耳から孝之の声が消えることはなかった。
『これくらいでときめいちゃってる感じ…?』
「最ッ悪…先輩なんか…!」
―――先輩なんか、嫌い
言おうとしていた言葉は喉元まできたもののそのまま飲み込んだ。
「いや、嫌いっていうか?なんていうか…?」
クッションを殴る手を止め、ベットにゆっくり横になる。
嫌いっていうか…
「もうヤダ…」
香はため息をつくと、部屋の電気を消した。
「先輩の変態!なんなのほんとに!バカ!」
クッションをボスボス殴りながら香は孝之への文句を叫んでいた。
あの後、凛に壁ドンされました、なんて言えるはずもなく。
『部活への勧誘』とかなんとか誤魔化して切り抜けた。
しかし、香の耳から孝之の声が消えることはなかった。
『これくらいでときめいちゃってる感じ…?』
「最ッ悪…先輩なんか…!」
―――先輩なんか、嫌い
言おうとしていた言葉は喉元まできたもののそのまま飲み込んだ。
「いや、嫌いっていうか?なんていうか…?」
クッションを殴る手を止め、ベットにゆっくり横になる。
嫌いっていうか…
「もうヤダ…」
香はため息をつくと、部屋の電気を消した。