恋桜は 咲き誇る 下巻
私は、奏だけを想う。
そう決めた。

奏から告白してもらった時は、驚いたけど、きっと嬉しかったんだと思う。
だから、もう一度、あの頃の関係に戻って!
楽しかった二人に・・・!
走りながら、願った。

はぁ。はぁ。
急いできたから、息が荒れる。
汗を拭いて、チャイムを押す。

ピンポーン。

すると、奏が驚いた顔で出てきた。
奏は意を決したかのように、こう言った。
「桜、俺と別れてくれないか?」

え。
今、なんて。
聞き間違えたのかな。
と、疑ってしまうくらいだった。
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