永遠の愛を(番外編も完結)

歯の浮くような台詞も、嫌味なくサラッと言えてしまう一ノ瀬様。

更に周りで聞いている私たちも自然にそんな二人を受け入れることができた。

中には、そんな一ノ瀬様の姿に頬を染めている後輩もいたけれど。

そして彼女のドレス姿を一枚一枚見逃さないように、カメラに収めていく。

二人のその姿は、見ていてとても微笑ましかった。

そんなある日、お二人のご招待客リストの中に、見覚えのある名前を見つけた。


“ 川並 慶斗 ”


新郎の友人の中にあったその名前は我が社の社長、その人物の名前だった。

同姓同名の別人であってほしいとの願いも空しく、本人に間違いはなかった。

肩書きに我が社の名前と肩書きがていねいに書かれていたから。