永遠の愛を(番外編も完結)
翌日は、昨夜の雷雨が嘘のように晴れていた。

夕方にはヨシおばあちゃんも帰って来て、その夜は楽しい旅の話を沢山聞かせてもらった。

翌日から始まった期末テストも無事終わり、長かったテスト週間が終わるとその足で祖母の病院に向かった。

電話では毎日話していたけど、久しぶりに会った祖母はリハビリも順調に進み元気そうに見えた。

数日後には退院も決まった。

まだしばらくリハビリには通うことになるけど、おばあちゃんの退院が決まったことは嬉しい。

それにあの症状が出ていないことにも安心した。

ちゃんと祖父のことも分かっているみたいで電話でも毎回、仏壇のお世話を頼まれていた。

だから私も毎日、自宅には帰るようにしていた。

おばあちゃんとの約束を守るため。おばあちゃんが心配しなくてもいいように。

私にはもう家族はおばあちゃんしかいない。

いつかは一人ぼっちになってしまう怖さはあったけど…今はまだずっとずっと先のことだと思いたかった。
< 113 / 362 >

この作品をシェア

pagetop