永遠の愛を(番外編も完結)
怖いと感じてしまったのは、この場所の雰囲気に対してか彼に対してなのかはよく分からなかった。

もしかしたら両方に対してだったのかもしれない。

ゆっくりとこっちを振り向いた彼の表情は、片方の口角が少しだけ上がりわずかに笑っているようにも見えたから。

「幸田さん」

「な、なに…?」

「田中にバレたら…困るんだよね?」

「……………何のこと?」

彼は何が言いたいのだろう。

さっきのカラオケルームにいた時とは違う雰囲気の岡田くんに背筋が寒くなる。

「黙っててあげるかわりにさ…」

彼は全てを見てて、全て知ったんだ。

さっきの私たちのやり取りを見て…。

「………………………」

「俺と付き合ってよ。」
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