永遠の愛を(番外編も完結)
お賽銭を投げ入れて手を合わす。

“ おばあちゃんが健康で元気で長生きできますように。少しでも長くおばあちゃんといられますように ”

私の願いは、それしかない。

真剣にそれだけを願い目を開けると、岡田くんはまだ手を合わせていた。

「お待たせ、行こうか」

そう言いながら当たり前のように差し出された手に、やっぱりためらいながら手を出した。

「久しぶりー」

と声をかけられて挨拶を交わす彼の隣で、岡田くんの友人たちの好奇の目にさらされながら下げられた頭を下げ返す。

中学の時の友達なのだろうか。見たことのない顔ぶれだった。

「岡田の彼女?」

「ああ」

「うわぁ、めっちゃ美人!」

「え?誰々?……あ!岡田くん!」

と、また更に私たちを取り囲む人が増えた。
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