永遠の愛を(番外編も完結)
3年になり受験や進路といった自分の将来と真剣に向き合う時期になると、岡田君との関係にも変化が出てきた。

もともと、私から連絡を取ることはほとんどなかったから岡田君から連絡が来なければこのまま自然消滅になるかもしれない。

狡い私はそんな風に思っていた。

そしてそんな私の思惑通り、私たちは決定的な別れの言葉を交わさないまま卒業を機に終わりを迎えることになる。

岡田君は、他県の大学に決まったと人づてに聞いた。

そして私は地元の専門学校に決まった。

本当は少しでも早く社会に出て働こうと思っていた私にある時、祖母が言ってくれた。

「学べる時を大切にしなさい。」と。

祖父と祖母は私の進学資金を貯めておいてくれたのだ。

二人の想いを知り、これからの自分の人生ともう一度真剣に向き合ってみた。

将来なれたらいいなぁ、とあくまでも夢に過ぎなかった職業が本当はあった事を思い出した。
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