永遠の愛を(番外編も完結)
この家にいるのは今、私達2人だけだと思っていたけど他にも誰かがいるのだろうか。

ヨシおばあちゃんは一人暮らしだから、私以外に先客がいたのだろうか。

私のそんな疑問が表情に出ていたのか、3人分のお茶とお菓子をテーブルにセットしたヨシおばあちゃんが

「実は、偶然なんだけど今日ね…」

と嬉しそうに話し出したその時、廊下からこちらに向かって来る足音と聞き覚えのある声が聞こえてきた。

えっ!?と驚き、私がドアの方を振り返ったのと、そのドアがガチャッと開いたのはほぼ同時だった。

その人物は、私を見るとすぐに嬉しそうな笑顔になる。

「お!やっと来た。」

その口ぶりから彼は、私が今日来ることを知っていたようだ。

「社長…」

放心して思わずそう呟いた私に、彼の笑顔は半分呆れたような苦笑いになった。
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