永遠の愛を(番外編も完結)

「二人の帰省が重なって本当に嬉しいわ。」

そう嬉しそうに頬を緩ませるヨシおばあちゃんを見て、ふとあることに気づいた。

今日は平日だ。

私は仕事がら休みは平日が殆どだけど、彼は…社長だし今日は本来なら仕事なのでは？

それとも急用か何かで休みを取って帰省してきたのだろうか。

考えてもわからないので、これ以上深くは考えないことにした。

しばらく、3人でお茶を飲みながら懐かしい思い出話に花を咲かせていた。

初めは突然の予期せぬ再会に、先日会社の外で “ 社長 ” に呼び止められ交わした会話の事もあって正直気まずいと思ってしまったけど、途中からはそんな気まずさも忘れて昔のようにただ楽しく過ごしている自分がいた。

だけど、少しばかり楽しい時間を過ごしすぎたようだ。

壁掛け時計が目に入った瞬間、現実に戻された。