永遠の愛を(番外編も完結)
初めてだった。

彼のこんなにも悲しい声を聞いたのは。

こんなにも激しい気持ちをぶつけられたのは。

いつの間にサービスエリアに入ったのか、車を停めた彼がハンドルから手を離し大きく息を吐いた。

「俺だって…本当は分かってるよ。
美麻が強力なバリケードを張って、誰にも心の内に踏み込ませないようにしてるのは。だけど、ごめんな。それでも決めたんだ。もう遠慮はしないって。俺は変わる。だから美麻も…諦めて。」

その瞬間、胸がどくんっと大きく震えた。

私を見つめる彼の瞳に、揺るぎない強い意志が見えた。
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