永遠の愛を(番外編も完結)
「もし、疲れたら運転も変わるから無理しないでね。」

一応そう伝えると、ふっと表情を緩めた彼が優しい声で言う。

「気持ちだけ受け取っておくよ。」

そして、ありがとうと言いながら温かく大きな掌を私の頭に乗せた。

慶斗さんの運転で走り続け、もうすぐ私たちの地元の県に入ろうかという時、彼のお母さんから再度、電話がかかってきた。

最初の電話の時は病院に運ばれた直後で、詳しい容態まではまだ何も分からない状況だったけど、幸いな事に今回は発見が早く処置も迅速だった為、大事には至らず命にも別状がないという事だった。
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