永遠の愛を(番外編も完結)
その晩、東京に着いたのは日付が変わる少し前。

帰り道、私は例のようにまた眠ってしまい、気づいたらアパートの前だった。

目を覚ました私を、運転席から優しい目で見つめていた彼と目が合った。

あまりに熱のこもったその視線に、恥ずかしさで目線も心も次第に落ち着きを失っていく私。

「…ごめん、私また…」

体中の温度までがぐんと上がっていくのが分かる。

「謝る必要なんてないよ。俺の隣で安心して眠れるって事は、心を許してくれてる証拠だろ?」

「でも、一人でずっと運転させちゃったし。」

申し訳なくてそう言うと、彼がふっと優しく笑った。
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