永遠の愛を(番外編も完結)
切なげに眉を寄せた慶斗さんが私を見つめながら、私の唇に触れた。

その視線は甘く、とても熱い。

慶斗さんのその熱視線に見つめられ続けたら、自分がどうにかなってしまいそうなほどに。

なのに彼が言う。

私が今まさに感じていることを、そのまま…。

「そんな目で見られたらこのまま帰せなくなる…」

自分の欲望を必死に押さえつけようと葛藤しているような声で、そんな言葉を言われたら…

私も、もう抑えきれない。

「…このまま帰さないで」

震える唇から、吐息と共にこぼれ落ちた本音が二人の距離をゼロにした。
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