永遠の愛を(番外編も完結)
電車が東京駅に着き、ホームに降りると慶斗さんが待っていてくれた。

「おかえり」

たったそれだけの言葉なのに、もう涙腺が緩みそうになる。

帰れる場所があって、待っていてくれる人がいる。

こんなにも幸せな事はない。

「ただいま」と返した声が震えてしまった事に、慶斗さんは多分気がついただろう。

だけど彼はそれについては何も触れず、ただ優しい眼差しを向けたまま。

私の荷物を自然に持つと、空いた手を繋がれた。

慶斗さんの隣を歩きながら、彼の横顔をちらりと見ると彼も私を見て目が合った。

「ん?」

って優しい表情でそう聞く彼に、私の全てが瞬時に反応する。

彼の事が好きだと主張するように胸がぎゅーっと締め付けられた。
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