永遠の愛を(番外編も完結)
私の緊張が唯ちゃんにも伝わったのか。

真面目な顔つきになり背筋を伸ばした唯ちゃん。

「…唯ちゃん……」

「…ん?」

名前を呼んだものの次の言葉がなかなか出てこない。

何から伝えよう。

「けっ……」

その事をあまりにも考えすぎて「けっ」と言ったままフリーズしてしまった私に、暫くして唯ちゃんが「…けっ?」と聞き返した。

二人で顔を見合わせたその直後、唯ちゃんが小さく噴き出した。

「もう、美麻ったら緊張しすぎだって!肩に力入りすぎてガチガチになってるし。はい、まずは肩の力抜こうか。それから大きく息を吸ってー、吐いてー。はい!吸ってー。吐いてー。」

そう言われて、つい言われるまま大きく深呼吸を繰り返す。
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