永遠の愛を(番外編も完結)
「とにかく寒い。玄関でいいから中に入れてもらってもいい?」

そう言った。

確かに今の時期、外の冷え込みは厳しい。

先輩と違ってコートの着ていない制服姿の私の足元にも、外から入ってくる冷たい風が通り抜けブルリと震えた。

話すたびに吐き出される2人の息も白くなるほど。

だけどもう帰るだけじゃないの?…と戸惑った。

中に入ってどうするの?

そんな気持ちが表情に現れていたのだろう。
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