【加筆・修正中】恋した君に愛を乞う
前回の週末は、社長のお宅に住み始めてすぐだったのでお部屋の仕様やマンション周辺を散策して終わってしまっていた。
「失礼します、佐伯です」
「ーーーーどうぞ」
週末の確認をするべく、室長の執務室をノックするとすぐに返事があったので中へ入ると、黙々とデスクに向かう藤堂さんの姿があった。
「珍しいですね。何か緊急事態ですか?」
「いえ、お忙しいところお邪魔してこんなことをお聞きするのは申し訳ないのですが……」
「どんなことでも構いませんよ。社長が何か?」
「えっ、いえ!社長のことではなく……」
社長と同居を始めたけれど、社長が気を使ってくれているのか、あの部屋でまともに顔を合わせることなく今日まで来ているのが現状だ。
食事はお互い別々で、といっても私は社長の接待には同行していないので毎日まっすぐ帰宅して、自由にしていいと言われたキッチンで自炊していた。
社長は外で済ませて帰ってくるけれど、すぐに書斎に入ってしまうので、私は朝と夜の挨拶以外はほとんど社長と遭遇せず暮らすという、典型的なすれ違い生活。
ただ、きっとこれは社長が私のために気を使ってくれてのすれ違いだと思っているけど。
「失礼します、佐伯です」
「ーーーーどうぞ」
週末の確認をするべく、室長の執務室をノックするとすぐに返事があったので中へ入ると、黙々とデスクに向かう藤堂さんの姿があった。
「珍しいですね。何か緊急事態ですか?」
「いえ、お忙しいところお邪魔してこんなことをお聞きするのは申し訳ないのですが……」
「どんなことでも構いませんよ。社長が何か?」
「えっ、いえ!社長のことではなく……」
社長と同居を始めたけれど、社長が気を使ってくれているのか、あの部屋でまともに顔を合わせることなく今日まで来ているのが現状だ。
食事はお互い別々で、といっても私は社長の接待には同行していないので毎日まっすぐ帰宅して、自由にしていいと言われたキッチンで自炊していた。
社長は外で済ませて帰ってくるけれど、すぐに書斎に入ってしまうので、私は朝と夜の挨拶以外はほとんど社長と遭遇せず暮らすという、典型的なすれ違い生活。
ただ、きっとこれは社長が私のために気を使ってくれてのすれ違いだと思っているけど。