【加筆・修正中】恋した君に愛を乞う
私の隣には社長がいて、腕枕をしてくれている。
はだけたシャツの胸元からは鎖骨が覗き、そこから続く男の人らしい首筋は恐ろしいほどセクシーだ。
おそるおそる視線を上げていくと、私を見守るような優しいまなざしを注ぐ社長と目が合った。
いつも整えられている髪が少し乱れているのが凄絶な色気を醸し出している。
そんなところへ、ふっ、と余裕な笑みを返され、ドキドキがとどまるところを知らずに暴走してしまいそうだ。
「あ、あの、なぜこんな状況に……」
「えー、覚えてないの美緒。昨日はあんなに俺にしがみついて、離れたくないって言ってたのに」
「え、え、わ、私がそ、そんなことを……?」
「うん。死ぬほど可愛かった。いい夜だったよ。それは覚えてるでしょ?」
「そ、それって……。『それ』とは、な、何のことでしょう……?」
気を抜くとぶわっと変な汗が吹き出しそう。
この話しぶりと状況だと、昨日社長と何かあったとしか思えないけど、まさか……ね。
「ふ、服は着てます……」
血迷ってなぜかよくわからないことを口走ってしまった。
服を着てなかったらもう完全にアウトに決まってる。
着てるから分からなくて不安なのに……、って私のスカートが床に捨てられているように見えるのは幻か。