【加筆・修正中】恋した君に愛を乞う
「それに聞けば相手は剣崎で、しかもあいつが君を誘うように言ったらしいんだ。だったらあいつの狙いって……、美緒?どうした、具合悪い?」

「えっ……、あ……いえ、具合が悪い訳じゃ……」

「じゃあまだ眠い?一緒に寝ようか?」


そう言って社長はベッドの上で腕枕をするように片腕を伸ばし、少しふざけた軽い感じで私を誘う。


「いえ……、眠くはないんです……」


社長は心配そうな目で私を見つめてくれてるけれど、私は段々目が覚めるにつれ、自分が引き起こしたと思われるこの状況が、一歩間違えたら大変なことになっていたかもしれないという事実に気づき始めていた。

初めて飲んだ訳ではないけど自分がここまでお酒に弱いとは知らなかった。記憶がないことが怖すぎる。
しかも酔って服を脱ぎ出すなんて、今も信じられないけど、それが現実だ。
社長はそんな私を見て、きっと呆れただろう。
そう思うとますます自己嫌悪に陥り気が滅入っていく。
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