【加筆・修正中】恋した君に愛を乞う
5章 心地よい距離
暁斗さんの部屋はとにかく広い。
ベッドルームは2つ、バスルームとシャワールーム、書斎、そして何畳あるのかわからないほど広いリビング。
佐伯の実家もそれなりに大きかったけど、一人で住んでる訳じゃなかったし。
掃除は1日おきにハウスキーパーさんが来てくれているけど、食事は全て外食とのこと。
キッチンが傷ひとつない新品同様なわけだ。
この間、お互い気を遣うのはやめようということにしてから、書斎に籠りがちだった暁斗さんはリビングにいることが多くなった。
どういう生活スタイルなのか全く読めなかったけれど、最近やっと暁斗さんの行動パターンがつかめてきた。
朝はたぶん早い。
たぶん、というのは私はまだ寝ていて、暁斗さんが何時に起きているのか知らないからだ。
軽くランニングに出て、帰ってきてすぐにシャワーを浴びる。
シャワーを済ませた後は自分でコーヒーを淹れ、リビングのソファに座って新聞5紙に目を通す。
髪はまだセットしていないので洗いざらしなんだけど、自然体の感じがいつもの完璧な姿とはまた違って素敵だと思う。
それにいつもはコンタクトだけど、朝は眼鏡とか、何だろう、色々ツボだ。カッコいい人はホント何をしてもカッコいいんだなあ。