【加筆・修正中】恋した君に愛を乞う
「……なに、美緒はいつから俺の観察が趣味になったの?」
「え……、あ、気付いてました……?」
朝食をとりながら暁斗さんの観察?をしていたけど。
黙々と新聞に目を向けていたので、私が見ていることなんて気付いてないと思ってた。
「気付くよ。俺も美緒のことチラチラ見てたからおあいこだね」
「暁斗さんも私を?」
「君のオムレツ美味しそうだな、と思って」
「あっ、よかったら食べますか?私作りますよ?」
「いいの?」
「はい!すぐ用意しますね」
暁斗さんは朝はいつもコーヒーだけ。
ここに来てすぐの頃、朝は食べないから気にしないでと言われたので、自分の分だけ朝食を用意していた。
要らないと言われたのに何度も聞くと迷惑かなと思ってあれからはもう聞いてなかったけど。
聞いてみてよかった。
私の作ったものを食べたい、と言われただけなのにすごく嬉しい。
「どうぞ。お口に合うか……、というか卵料理なので私の力はあんまり関係ないですね」
「いや、美緒が作ったっていうのが大事でしょ?ありがとう、いただくね」
「は、はい。どうぞ」
私が出来たばかりのオムレツを差し出すと、暁斗さんは「いただきます」と私に向かって言ってくれた。
暁斗さんはフォークよりお箸の方が好きみたいで、お箸で一口に切り分けたオムレツを口へ運んでいく。
ふわふわに、形もきれいで上手く出来たと思うけど、感想が気になってついつい彼のことをじーっと見つめてしまう。