【加筆・修正中】恋した君に愛を乞う
「私がいけないことをしたのが悪いんですけど、ある時、閉じ込められたまま夜になってしまって。父に見つけてもらうまでずっと泣いてたんです」
「夜まで?そこまでされるぐらい、美緒がしてしまった悪いことって何?」
「えっと、妹に人形を貸してあげなかったとか、遊んでる時に妹が転んで怪我をしちゃったりとか……ですかね」
「え?そんなことで?」
「あっ、でも子供の頃のことなので、その時は重大な……というか、お義母様はそう思われたんだと……」
「…………だからって……」
それっきり、暁斗さんは難しい表情をしたまま黙ってしまった。
考えてみればこんなことを言われてもきっと返事に困るだろうと今になって思った。
私は誰かに話したら少し楽になるかもしれないけれど、言われた方には重荷だろうな。
暁斗さんに申し訳ないことをしてしまった。
「あっ、あの、なんかごめんなさい。重い話してしまって」
「……いや、俺の方こそごめん。俺は聞けてよかったけど、美緒は本当は話したくなかっただろうなと思って反省してた」
「えっ、そんなことないです!私、暁斗さんに話して少し楽になりました。それに助けていただいたことも……。本当に感謝してます」