【加筆・修正中】恋した君に愛を乞う
「美緒のはお世辞じゃないから嬉しいんだよ」
目を細めて、優しげな視線を私へ向けながらそう答えた暁斗さんは、本当に照れているのか、耳たぶが少し赤くなっていた。
「で、眼鏡の話は置いといて、さっきの話なんだけど」
「あっ、はい」
「今夜、取引先の創業記念パーティがあるんだけど、君に一緒に来てもらいたいんだ」
「えっ、今日ですか」
「うん。本当は別な予定が入ってたから俺は欠席予定だったんだけど、別件がキャンセルになって行けるようになっちゃってさ」
「わかりました。でも私、用意とかどうしたら……」
「それは大丈夫。ほら、初日にスーツを何着か選びに行ったよね?あそこにいた谷田部サンにお任せで大丈夫だよ」
「ああ、谷田部さん!」
スーツを選びに行った時、パーティ用のドレスも何着か試着して、メイクもされてほぼ遊ばれたような感じになっていたけど。私の印象ではあの部屋にいた皆さんは、その道のプロと呼べる方ばかりだった気がする。