【加筆・修正中】恋した君に愛を乞う
「っ……」
「ごめん、冷たいかな……」
暁斗さんが留め具をはめ、胸元にひたっとネックレスが触れるとその無機質な冷たさに少しビクッと反応してしまった。
「うん、いい感じだね」
そう言って暁斗さんの手が両肩に乗せられ、手のひらから伝わる体温に胸の鼓動が聞こえてしまいそうなほど速い脈を刻む。
鏡に映る私の胸元にはキラキラ輝くネックレス。
そして後ろにいる暁斗さんも鏡を見ているかと思ったけれど、その視線は私の首もとに向けられているようで。
「暁斗さん、私、何かついてますか……?」
「いや……、美緒のうなじがね……俺を誘ってくるんだ」
「……はい?」
「ホントなんだって。触ってほしいって言ってる」
鏡越しに見える暁斗さんの顔は至って真剣そのもので、冗談を言ってるようには見えないけど、言ってることに無理があるような。
「ふふ、本当に首もとが触ってって言ったらホラーですよ」
「嘘じゃないよ。美緒のうなじ、触れたいってみんなが誘われるはずだよ?……ん」
「んっ……!」
暁斗さんが前屈みになった瞬間、首の後ろに感じる柔らかくて温かな感触。
ちゅっと微かに聞こえたリップ音に、ドックンと心臓が大きく跳ねた。