初恋のうたを、キミにあげる。



背中に隠れて、守ってもらって甘えている関係を終わらせたい。


「私はリュウくんや舞花ちゃんと、友達でいたいの」

「友達?」

「うん。対等でいたい。守られてばかりで弱いままなんて嫌なの」



今までたくさん助けてもらった。

下ばかり見るのは、もうやめにしてふたりに支えてもらった自分を大事にしたい。




「やっぱ変わったな。星夏」

「……そうかな」

「じゃ、それならもうやることはひとつだな」


リュウくんが携帯電話を取り出して、誰かに電話をしだした。


その相手が誰なのか、私は聞かなくてもわかっている。



向き合おう。ちゃんと伝えよう。私の言葉で。






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