初恋のうたを、キミにあげる。
心配してくれているのはわかってる。
今までだっていっぱい迷惑をかけてきて、支えてもらってきた。
だけど、私の言葉を信じてほしい。聞いてほしい。
「……悪い人たちじゃないの」
「けど、周りからは絡まれてるようにしか見えないのが現実でしょ。悪い噂流れるだけだし、もう一緒にいない方がいいと思うけど」
「……して」
胃の辺りがぶわっと熱くなってくる。
手が微かに震えて、それを抑えるように強く握りしめた。
「どう、して」
「え?」
「どうして……舞花ちゃんが決めるの?」
掠れた声が空気に乗ったときに後悔が押し寄せてきた。
いつも毅然としている舞花ちゃんが酷く傷ついた表情をしている。
そんな表情をさせたのは紛れもなく私の言葉だ。