初恋のうたを、キミにあげる。



「それで、その……どうやって戻せばいいか、森井くんなら教えてくれるかなって……ごめんなさい!」


こんなところまでわざわざ来てもらって、髪の毛を明るくしすぎたからどうしたらいいかなんて相談されても迷惑なだけだよね。

言葉が返ってこなくて不安になっていると、森井くんから笑い声が漏れた。



「案外行動力あるのな、小宮さん」

「えっ」

怒られてしまってもおかしくはないと思っていて、覚悟をしていたけれど、まさか笑われるなんて思わなかった。



「しかも、意外と似合ってる」

「に、似合ってる!?」

「俺的にはいいと思うけど」


鏡で見ても違和感しかなかった。

それなのに似合ってる?


もしかして私が落ち込まないように気をつかってくれているのかな。


「まあ、本人が戻したいなら黒染めすればいいと思うけどさ」






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