車椅子バスケ~希望の架け橋~(翼ver.に変更)
「だからこそ。作戦やフォーメーションを
しっかりと決めておきたい。
それと……櫻井。お前は、また後半にするからな。
もし右手に負傷になったら、すぐに引っ込めるから
そのつもりでいろ」
「あ、はい。」
あ、良かった……試合に出してもらえるんだ?
俺は、ホッとした。
きっと早川兄ちゃんが言ってくれたのだろう。
そして、念入りにフォーメーションや
作戦を決めて準決勝の舞台に。
ま、マジかよ……。
上半身がムキムキの大人の選手ばかりだった。
いや、でも負けないぞ。
プロが混じった試合だなんて
車椅子ではなかったら
なかなか出来ないことだ。
と言っても前半戦は、
試合に出場が出来ないけど……。
不満そうに見ていると
向こうからバタバタと誰かが来た。
「あ~良かった。間に合ったわ」
振り向くと赤ちゃんを抱いた
小柄の女性が現れた。