車椅子バスケ~希望の架け橋~(翼ver.に変更)
この大通りは、前から車も多いが
視界が見にくいため事故も多発していた。
だが、俺は、そんな事を忘れて
とにかく帰りを急いでいた。
チラチラと左右を見て
赤信号で停まった車と車の間を
すり抜けた。
急がなくちゃあ……。
だが、左側から車が来ていることに
俺も運転手も気づかなかった。
スピードを出していた車は、
急に飛び出してきた俺を引いた。
それは、一瞬のことだった。
痛いとかそんなことより
宙に浮いたように感じた。
そして周りが真っ暗になった。
遠くから救急車の音が聞こえる。
母さんや……千花の泣き声まで
俺は、どうしたんだ?
何だかズキズキと全身が痛い。