車椅子バスケ~希望の架け橋~(翼ver.に変更)

「いいから絶対に観て!!
じゃあ……」

千花は、それだけ言うと病室から出て行った。

「何だよ……アイツ?」

意味が分からなかったが
俺は、千花が置いて行ったノートパソコンを見た。

YouTubeだが、それは……身近な練習風景だった。
応援メッセージと共に撮影された動画には、
おっさん達が載っていた。

俺は、気になって再生してみる。

すると走り方に驚かされた。

これか義足かよ……?
右足がバネのようになっていた。

なのに……速い。

いや、速いだけではない。
軽やかに地面を蹴り上げて綺麗な
フォームで走っていた。

気持ち良さそうに走るおっさんは、
本当に走るのが好きなのだろう。

俺がバスケが好きなように。

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