車椅子バスケ~希望の架け橋~(翼ver.に変更)
あの穏やかな印象の強い松岡選手に
そんな過去が……。
俺も千花も驚いてしまった。
「確かに、障害なんて無い方がいい。
でも、それでたくさんのことを気づかされた。
今は、大切な恋人にも恵まれて幸せだ!
もし目が見えるのと今の人生を選べるなら
僕は、間違いなく今の人生を選ぶよ!」
フフッと笑う松岡選手。
婚約者・夏美さんは、松岡選手の手を握る。
すると嬉しそうに微笑んだ。
目が見えなくなるのは、凄く怖いことなのに
それでもいいと思えるのは、
それだけの支えと幸せを手に入れたからだろう。
すげぇ……。
俺は、素直に感心した。
「いいなぁ~俺もそうなりたい」
「君にも出来るよ!
いいかい?手を差し伸べられたら
拒まずに一度は、受け取るといいよ。
きっと、それが大切だと気づく時か来るから」
手を差し伸べられたら?
その意味は、分からなかったが
後で知る事になった。