車椅子バスケ~希望の架け橋~(翼ver.に変更)
それから俺と千花は、
松岡選手と日向兄ちゃんに勉強を見てもらいながら
4月を迎えた。
俺は、久しぶりに制服を着た。
懐かしくも何だか照れくさい。
千花が迎えて来てくれて一緒に登校した。
道端に見える満開の桜の木を見ながら
やっと新学期が迎えることが出来たことを喜ぶ。
すると千花は、そんな俺を見ながら
ニコニコしていた。
「何だよ……ニヤニヤして気持ち悪い奴」
「気持ち悪いってひどーい。
それより、どんな気持ち?大丈夫?」
留年した俺の事を心配してくれた。
途中で不安になったのか暗い顔になっていた。
しゅんと心配そうに落ち込んでいるので
俺は、思いきって手を握った。
「大丈夫だって。俺は……。
これから巻き返してやるから」
ニカッと笑ってみせた。
大丈夫。
俺には、強い味方が居るから。