0.0000034%の奇跡
「今構ってくれてるじゃん」
「そうじゃなくて……」
「ん?」
構うって何……?
え?え?
理解出来ずに見つめていたら、
ほっぺをつねられ
「もう…!出来なくてごめんねって」と恥ずかしそうに叫ぶ。
だ、誰かトリセツを…!
男と女は脳からして造りが違うと何処かで聞いた事がある。
違う生き物だからこそ惹かれ合うものだとも。
だけど僕は違う生き物だからと諦めるんじゃなくて寄り添いたいと思っている。
一生懸命考えて答えを導き出す。
思いは当たる節を恐る恐る言ってみる。
「それは……キスの事でしょうか?それともHの事でしょうか?」
全く違う答えならめちゃくちゃ恥ずかしいやつだ。
でも今はこれしか思い当たらなくて……
「両方」
当たってた事にホッとして彼女を見たら悲しそうな表情。
隣に座り手を握る。
「智くん、最近してくれないよね」
あれ?何か怒ってる?
ヤバい事言ったかな?
しない事がいけない…とは?