愛が強すぎて転生しました【仮】

校門をくぐれば、謎の悲鳴と雄叫び。

私が学校に来るたび騒がれるので、相当嫌われていることが窺える。普通に生活していたつもりだったけれど、誰かの気に触ることをしてしまったのだろう。


フッ、まあ私には供給があるから気にしてないけどね！！！
え？さ、寂しくない…し……
……すみません嘘です、友達が一人しかいなくてそこそこ寂しいです。


一人いるだけまだマシか…と溜息をつき、教室までの道を歩む。



ん？その一人は誰かって？

ああ、私の唯一の理解者。


ガラッと教室のドアを開け、その子を見やる。



肩に付かないくらいに切りそろえられたブラウンの髪。光を受けてキラキラと光る美しい群青色の瞳。
整った顔立ちは、どこかの国の姫と偽ってもバレないだろう。


私の唯一の理解者であり、親友である上市今宵(かみいち こよい)。

幼い頃からの友達で、どんな事でも共有し語り合ってきたまさに心の友である。



「おはよ、抄華。今日も例のアレやってきたの？」