キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜
確かに、城之内先輩がしたことは絶対によくないことだけど、絶対に絶対にもう他のだれにもしてほしくないけど、
元はと言えば会長が大好きだからしてしまったことで……。
誰にも取られたくなかったからであって……。
ここまでされて、こんなことを思うのはおかしいのかもしれないけど、そこまで人を好きになれるって凄いなって思うんだ。
私は今まで、人を好きになんてなったことないから、その気持ちがどれほどのものかはまだわからないけど……。
だけど、その気持ちは大事にしてほしいって思う。
好きな人から厳重注意なんてされたら、絶対に悲しいよね?
なんて、城之内先輩の好きな張本人である会長にそんなこと言えなくて、「あー…えーっと…その〜」とか言いながら、次の言葉をさがしてたら、会長を掴む私の手に会長の手が優しく重なって。
「わかった。だけど次からは、どんな些細なことでも俺に言え。
お前に何かあるのは、正直俺がしんどい」
また、そんな風な甘い言葉を吐くから……。
勘違いしそうになる。
野々原さんの言ってたことも、あながち間違いじゃないのかもって。
もしかして本当に……?
「返事は?」
「はいぃっ!!」