キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜
「なっ……会長っ……!」
「俺だって男だからな?こんな場所で、そんな顔されれば我慢できなくなる」
我慢!?!?
何の!?!?
何のですか!?!?
「煽ったのは、お前だからな?」
会長の手が、そっと私の頬に触れる。
もう爆発するんじゃないかってくらい高鳴る鼓動。
何が起きてるのかも、サッパリわからない。
ただわかるのは、私の中で会長はれっきとした“男”なんだってこと。私は間違いなく会長を意識しているってこと。
会長の唇が落ちてくる。
本能的に次にされることがわかった気がして、身を固くしてギュッと目をつむった。
だけど……。
────ポスッ。
へ?ポス?
つむっていた目を見開いて、音の正体を確認すると、会長が私の頭の隣にあった枕に顔を埋めていた。
「……何してんの?」
「……眠い」
は?
会長は私の上から退き、隣にゴロンと仰向けになると、顔の上に腕を乗せて寝息を立て始めた。
寝るのか?コイツ寝るのか?
我慢できないって眠気のことか!?
私のドキドキ返せっ!!!!
このうるさい心臓どうにかしろっ!!!!
保健室の先生は職員会議に行ってしまったらしく、保健室には会長と私の二人だけ。