キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜

「精一杯やれ。お前なら出来る」



ねぇ会長。


不思議だね。


アンタにそう言われると、


私、今なら何でもできる気がするよ。



「うんっ!!」











夕方のテレビ番組は、どこの店の何が絶品……だとか、どこのデパ地下グルメが今熱い……だとかそんなんばっかりで、


いつもはこの時間、会長が帰ってくるまで私の腹の虫は鳴りっぱなし。


だけど、今日はそれどころじゃない。


全くテレビの内容が入ってきやしない。


それどころか、さっきから会長の帰りはまだかまだかとソワソワしっぱなし。


リビングの時計をチラリと確認する。


それにしたって遅い!


帰ってくるって言ってた時間、とうに過ぎてるし!



今日も会長は放課後、生徒会の会議かなんかで帰りが遅いって言ってた。


テスト期間の間、溜まってた仕事もあって忙しいのかな。


ゴロンとリビングのソファーに横になる。



あーもう。会長どんな反応するかな。


ドキドキする。



そう。


今日はこの間受けた中間テストの返却日だったのだ。



────ガチャ。



帰ってきた!!


玄関のドアの開く音がして、慌てて飛び起きる。


だけど、また慌ててソファーに寝転がった。
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